○町有林野部分林設定条例

昭和27年3月24日

条例第6号

第1条 この条例に於て町有林野とは、町の所有に属する山林及び原野をいう。

第2条 町有林野に部分林を設定するにはこの条例の定めるところによる。

第3条 町長は、造林者とその収益を分収する契約を以て町有林野に部分林を設けることができる。

第4条 部分林の樹木は町と造林者との共有としてその持分は収益分収の部分によるものとする。ただし、部分林設定前から存在する樹木は町の所有とする。

第5条 部分林の存続期間は、80年をこえることができない。

2 前項の期間は更新することができる。この場合に於ては、更新のときから同項の期間をこえることができない。

第6条 部分林の収益分収の歩合は、地代及び造林費を参酌して町長が定める。ただし、造林者の分収部分は、10分の8をこえることができない。

第7条 造林者は町長の承認がなければ、その権利を処分することができない。

第8条 造林者は、部分林の植樹手入その他造林に必要な行為をしなければならない。

第9条 造林者は、部分林を保護する義務を負うものとし、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 火災の予防及び消防

(2) 盗伐、誤伐、侵懇その他の加害行為の予防及び防止

(3) 有害動物の予防及駆除

(4) 境界標その他標識の保存

(5) 稚樹の保育

(6) 看守人の設置

第10条 造林者は、次の産物を採取することができる。

(1) 下草落葉及び落枝

(2) 樹実及びきのこの類

(3) 部分林設定後天然に生育した用材不適木

(4) 植樹後20年以内に手入のため伐採する樹木

第11条 部分林設定後天然に生育した樹木にして町長の指定したものは、部分林の樹木とみなす。

第12条 部分林の収益は、その樹木の売払代金を以て分収する。ただし、町の分収すべき樹木を存置する必要があるときは材積をもつて分収することができる。

2 部分林に損害を加えた第三者から賠償として得た金額は分収都合により分収する。

第13条 造林者が次の各号の一に該当するときは、町長は部分林設定契約の解除をすることができる。ただし、造林者の責に帰さない事由があるとき又は特に町長が承認したときは、この限りでない。

(1) 植樹期間の始期から1年を経過しても植樹に着手しないとき

(2) 植樹期間内に植樹した面積が総面積の2分の1に及ばないとき

(3) 植樹が終つた後5年を過ぎても成林の見込がないとき

(4) 造林者が部分林を他の目的に使用したとき

(5) 造林者が部分林を他人に貸付し又は使用せしめたとき

(6) 造林者がこの条例及び部分林契約の条項に違反したとき

(7) 造林者がその部分林に関し罪を犯し罰金以上の刑に処せられるとき

第14条 町長は前条の規定により契約解除をしたときは、部分林設定の日にさかのぼり造林者から地代を徴収し現在の樹木は町の所有に帰せしめることができる。

第15条 造林者が町の分収部分に損害を与えたときは、町長はその損害の賠償を請求することができる。

第16条 この条例の施行に関し必要な事項は、町長が定める。

この条例は、公布の日から施行する。

町有林野部分林設定条例

昭和27年3月24日 条例第6号

(昭和27年3月24日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第2章 農林・畜産
沿革情報
昭和27年3月24日 条例第6号