○診療報酬明細書等の開示に係る取扱要領

平成11年3月25日

訓令第3号

(目的)

第1条 この要領は、国民健康保険及び老人保健の診療報酬明細書等(以下「レセプト」という。)の開示の申込みがあつた場合における取扱いに関し、その基本的事項を定め、もつて個人のプライバシーの保護及び診療上の支障の有無に十分配慮をしつつ被保険者等へのサービスの一層の充実を図るとともに、レセプトの開示業務の円滑かつ適正な遂行に資することを目的とする。

(開示対象レセプトの範囲)

第2条 開示の対象は、原則として過去5年間分のレセプトとする。

(開示申込み対象者の範囲)

第3条 開示申込み対象者は、次の各号に掲げる者とする。

(1) 被保険者等

 被保険者本人(被保険者であつた者を含む。ただし、死亡している者を除く。以下「被保険者」という。)

 被保険者が未成年者又は禁治産者の場合における法定代理人

 被保険者からレセプトの開示申込みに関する委任を受けた弁護士

(2) 遺族等

 被保険者が死亡している場合にあつては、当該被保険者の父母、配偶者又は子(以下「遺族」という。)

 遺族が未成年者又は禁治産者の場合における法定代理人

 遺族からレセプトの開示申込みに関する委任を受けた弁護士

(開示申込みの受付及び開示業務の担当)

第4条 開示申込みの受付及び開示業務は、住民福祉課保険医療係で担当するものとする。

(業務処理方法)

第5条 開示業務の処理方法は、次の各号による。

(1) 被保険者等からの開示申込みの場合

 開示申込みの受付

開示の申込みは、原則として申込者本人が来庁のうえ「診療報酬明細書等の開示申込書」(別記様式第1号。以下「開示申込書」という。)を提出して行うものとする。

業務担当者は当該申込者に対し、別紙「診療報酬明細書等の開示を申込みされる方へ(お知らせ)」を配付するとともに、次に掲げる事項を十分説明し理解を求めるものとする。

 申込者の本人確認の必要性

 保険医療機関等に対する事前確認の必要性

 保険医療機関等が開示に同意をしなかつた場合については開示できない旨

 開示申込みのあつたレセプトが存在しない場合については開示できない旨

 レセプトには必ずしも診療内容全てが記載されているものではない旨

 診療内容に係る照会については対応できない旨

 交付の方法について

 交付までの標準的な所要日数について

 開示申込みに必要な書類について

 申込者の本人確認方法

申込者の本人確認は、以下に掲げる書類(有効な原本に限る。写しは不可。)の提出又は提示を求めて確認するものとし、提示をもつて確認した場合には、原則として提示された書類の写しを取るものとし、その際には本人の了解を得るものとする。

 被保険者による開示申込みの場合

下記(ア)又は(イ)に掲げる書類で確認するものとし、婚姻等によつて、開示申込み時の氏名が診療時の氏名と異なる場合には、旧姓等が確認できる書類の提出又は提示を求めて確認するものとする。

(ア) 次のうちいずれか1点

運転免許証、旅券(パスポート)、船員手帳、海技免状、猟銃・空気銃所持許可書、戦傷病者手帳、宅地建物取引主任者証、電気工事士免状、認定電気工事従事者認定証、特殊電気工事資格者認定証、耐空検査員の証、航空従事者技能証明書、運航管理者技能検定合格証明書、動力車操縦者運転免許証、教習資格認定証、検定合格証(警備員等)、古物行商許可証、無線従事者免許証、官公庁・公団・事業団・公庫・特殊法人等の職員の身分証明書(写真・生年月日のあるもの)

(イ) 次のうちいずれか2点(a+b又はa+a)

a

健康保険被保険者証、船員保険被保険者証、国民健康保険被保険者証、共済組合員証、老人保健法医療受給者証、厚生年金保険年金証書(手帳)、船員保険年金証書(手帳)、国民年金年金証書(手帳)、共済年金証書、恩給証書、身体障害者手帳、開示申込書に押印した印の印鑑登録証明書

b

次のうち写真が貼つてあるもの

会社の身分証明書、学生証、公の機関が発行した資格証明書

 法定代理人からの開示申込みの場合

法定代理人(申込者)の本人確認は、前記アに掲げる書類で確認するものとし、被保険者が未成年者又は禁治産者であること及び申込者が当該被保険者の親権者又は後見人であることを確認するため、次に掲げる書類のうち一以上の書類の提出又は提示を求めるものとする。

(ア) 戸籍謄本(抄本)

(イ) 住民票

(ウ) 禁治産宣告書

(エ) 家庭裁判所の証明書

(オ) その他法定代理関係を確認し得る書類

 弁護士からの開示申込みの場合

弁護士(申込者)の本人確認は、日本弁護士連合会会則第29条第2項に定める弁護士の帯用する記章(以下「弁護士記章」という。)及び登録番号の提示を求め、かつ、当該弁護士に係る法律事務所の名称及び住所等の記載のある日本弁護士連合会又は所属弁護士会発行の身分証明書等の提出又は提示を求めて確認するものとし、被保険者からレセプトの開示申込みに関する委任があることを確認するため、当該被保険者の署名・押印のある「委任状」及び委託状に押印された印の印鑑登録証明書の提出を求めるものとする。

 開示申込書の受理

開示申込書の受理に当たつては、申込者の本人確認を行い、開示申込書の各項目の記載に漏れ、誤りがないことの確認をした後、開示申込書を受理し、受付日付印を押印の上、当該申込者へ開示申込書の控えを手渡すものとする。

 保険医療機関等への照会

レセプトの開示に当たつては、開示することによつて本人が傷病名等を知つたとしても本人の診療上支障が生じないことを事前に主治医に対して確認するものとし、この確認に当たつては、「診療報酬明細書等の開示について(照会)(別記様式第2号)に回答期限(発信日より14日間)を記入し、「診療報酬明細書等の開示について(回答)(別記様式第3号)、開示申込みのあつたレセプトの写し(以下「コピーレセプト」という。)及び切手を貼付した返信用封筒を添えて、当該レセプトを発行した保険医療機関等に対し、レセプト開示の適否について照会するものとする。

レセプト開示の適否については、当該レセプトを開示することにより本人の診療上支障が生じない場合については「開示」、診療上支障が生じる部分を伏せて開示する場合については「部分開示」、当該レセプトを開示することにより診療上支障が生じる場合については「不開示」と区分するものとする。

なお、回答期限が経過しても回答が無い場合については、当該保険医療機関等に対し電話等により回答の要請をするなど適切な対応を行うものとする。

 開示、部分開示又は不開示の決定

保険医療機関等からレセプトの開示について、前記④の回答があつた場合にあつては、その回答に従い開示、部分開示又は不開示を決定するものとする。ただし、次に掲げる場合にあつては、当該レセプトについては開示の取扱いとする。

 保険医療機関等に対し照会を行つた際に示した回答期限内に当該保険医療機関等から回答がなかつた場合において、電話等により回答の要請をしてもなお回答が得られないとき。(ただし、主治医と連絡中である等遅延に相当な事由が認められる場合を除く。)

 当該保険医療機関等の廃止等の事情により、保険医療機関等に対して前記④の照会を行うことができない場合

 照会の結果、送達不能で返戻された場合において、当該保険医療機関等を管轄する都道府県保険主管課(部)に確認してもなお当該保険医療機関等の所在が確認できないとき。

 調剤報酬明細書の取扱

調剤報酬明細書(以下「調剤レセプト」という。)について開示の申込みがあつた場合は、当該調剤レセプトに記載された保険医療機関等に対し前記④の照会を行い、前記⑤の決定を行うものとし、当該調剤レセプトを開示する場合においては、当該調剤レセプトを発行した保険薬局に対し、「調剤報酬明細書の開示について(お知らせ)(別記様式第4号)によりその旨を速やかに通知するものとする。

 開示又は部分開示の場合の連絡及び交付方法

 窓口交付を希望した場合

(ア) 申込者への連絡

開示又は部分開示の決定を行つたときは、「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」(別記様式第5号)により速やかに郵送(「親展」扱い)で申込者に通知するものとし、当該「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」を発送した日から1月を経過しても来庁(連絡)がない場合は、交付用コピーレセプトを破棄して差し支えないものとする。

(イ) 交付を行う際の申込者本人であることの確認

交付を行う際の申込者本人であることの確認は、先に申込者あてに送付した「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」の提示を求め、前記②に準じて本人確認を行うものとする。ただし、受付時に本人確認の手段として提出された書類又は提示された書類の写しがある場合には、それにより申込者本人であることの確認を行つても差し支えないものとする。

(ウ) コピーレセプトの交付

コピーレセプトの交付に当つては、当該交付用コピーレセプト(1部に限る。)に「開示日」を押印した上で交付し、その際、受領者(申込者)から開示申込書の右下欄に署名を受けるものとする。

 郵送による交付を希望した場合

(ア) 申込者への連絡及び交付

開示又は部分開示の決定を行つたときは、「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」(別記様式第6号)に「開示日」を押印した交付用コピーレセプト(1部に限る)を添付の上、申込者に速やかに郵送(「親展」扱い)するものとする。

(イ) 返戻分の取扱い

送達不能で返戻された交付用コピーレセプトは、返戻された日から1月経過しても来庁(連絡)がない場合は、破棄して差し支えないものとする。

 不開示の場合の取扱い

不開示の決定を行つたときは、「診療報酬明細書等の不開示について」(別記様式第7号)により速やかに申込者に通知するものとする。

 不存在の場合の取扱い

開示の申込みがあつたレセプトについて、調査してもなおその存在が確認できない場合は「不存在」とし、「診療報酬明細書等の不存在について」(別記様式第8号)により速やかに申込者に通知するものとする。

(2) 遺族等からの開示申込みの場合

遺族等からの開示申込みがあつた場合については、前記(1)「被保険者等から開示申込みの場合」における取扱い(前記(1)①「開示申込みの受付」の申込者に説明する事項のうち及び「保険医療機関等への照会」、「開示、部分開示又は不開示の決定」、「調剤報酬明細書の取扱いについて」並びに「不開示の場合の取扱い」を除く。)に準じ、開示の申込みに応じることとし、この場合において、これらの規定中「被保険者」とあるのは「遺族」と読み替えるものとする。

また、遺族等についての本人確認の際には、前記(1)②に掲げた書類による確認に併せて、当該被保険者の死亡の事実及び当該被保険者の遺族であることを、戸籍謄本(抄本)、住民票(除票)及び死亡診断書のうち少なくとも一以上の書類の提出又は提示を求めて確認するものとする。

なお、コピーレセプトを交付する場合においては、当該保険医療機関等(調剤レセプトを開示する場合においては保険薬局も含む。)に対し、「診療報酬明細書等の開示について(お知らせ)(別記様式第9号)によりその旨を速やかに通知するものとする。

(3) 標準業務処理期間

 開示申込書を受理してから開示等の連絡及び交付に至るまでの業務処理期間は、概ね1月程度を目途とする。

 前記①の期間を超える場合には、申込者に「診療報酬明細書等の開示について(遅延のお知らせ)(別記様式第10号)によりその旨を連絡し、理解を得るよう努めるものとする。

(4) 開示に係る手数料は、無料とする。

(5) 「レセプト開示受付・処理経過簿」の整理

開示申込書の受付から開示等の連絡及び交付に至るまでの処理経過については、その都度「レセプト開示受付・処理経過簿」(別記様式第11号)に記載し、進捗状況を把握するものとする。

(6) 関係書類の整理保管

レセプト開示に係る一連の関係書類は、受付日毎に整理し保管することとし、関係書類の保存期間については10年とする。この場合、文書処理済み(完結)となつた年度の翌年度から起算するものとする。

この訓令は、平成11年4月1日から施行する。

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診療報酬明細書等の開示に係る取扱要領

平成11年3月25日 訓令第3号

(平成11年3月25日施行)