2町村合併住民説明会が開催される
再選直後の談話で菅原章嗣町長が示した「2町村合併に関する住民説明会」が、8月8日役場二階と11日鈴川会場の2箇所で開催されました。
真狩村を含めた3町村合併から喜茂別町・留寿都村2町村合併に向けた動きとなった経過を含め、その後の合併検討の経過などについて、住民に説明される初めての場となったとことから、会場では住民からの率直な質問や意見が相次ぎました。この住民説明会(市街地会場)における町民の議論をご紹介し、今後の合併協議に向けて認識を共有したいと思います。
Ⅰ:町から詳細な説明がなされた
夏日の8月8日夕刻、役場2階会議室には、40名に近い町民が集まりました。説明会が始まってからも、2人、3人と駆けつけます。
説明資料に沿って行なわれた町の説明は、これまでの経過、財政シミュレーション、合併基本4項目の基本的考え方、合併協議にあたっての町政方針など詳細に渡るもので、1時間に及びました。その内容の多くは「広報きもべつ8月号」の特集記事とほぼ同様のものですが、8月以降合併に至るまでの具体的なスケジュールが、この日始めて示されました。
※会場で使われた説明資料は、こちらです。
8月中に両町村議会が法定合併協議会の設置を議決しますと、9月には法定合評協議会を立ち上げ協議を行い、平成21年3月には合併の可否に関する議会決議を経て2町村が合併調印を行い、平成22年3月に合併施行・新町誕生、という流れです。
Ⅱ:町民から率直な質問と意見が出された
1時間に及んだ説明に対して、会場から「長すぎる」という声もありましたが、多くの参加者は最後まで熱心に聞き入っていました。質疑に入ると、質問や意見が途切れることなく続きました。その中から主な論点を整理して紹介します。
合併検討協議会の役割
■町民:平成22年3月の合併を目指すことを前提に、法定協議会を9月目処に設置したいと言うスケジュールが示されているが、そのような短期間の法定協議会で、本当に住民の意向が反映された議論ができるのか心配だ。住民意向を十分に反映するような進め方を希望している。
□加藤副町長:確かにタイムリミットは間近に迫っているので、法定協議会での議論を効率的に進めるため、あらかじめ論点を整理して議論に供したいと言う狙いから合併検討協議会を設置し、合併協議の見通しを探った。今回説明した内容は、その結果としてのたたき台という意味合いのものであって、これをもとに法定協議会の委員が精力的に協議してくださることを期待している。また、結論が得られない事項については、新町引き継いで協議する案件もあるかもしれない。
どんなまちづくりをするのか
■町民:今日の説明の中では、合併によってどんなまちづくりを進めることになるのか、全く見えていない。これは今後、法定協議会の中で検討すると言うことか。
□加藤副町長:どんなまちづくりを進めていくか、ということについては、法定協議会の中で基本計画にまとめることになっている。そのため、法定協議会の中に小委員会を設置して、そこで委員によるフリー討論などを行ないながらまちづくりの方向性や内容をまとめていくことになる。このなかに、住民の意向を反映させたい。
住民に説明するタイミング
■町民:3町村合併が2町村合併になったことについても、2町村の合併検討協議会が協議を進めてきたことについても、町民は新聞報道に接するまで知らなかった。少なくても、そのような協議を進めるということについては事前に住民に知らせるべきだったし、住民の意見を聴くべきだったのではないか。新町の名称にしても、法定協議会ではないので決定したわけではないと言っても、事前に知らされていなかった場での協議結果の発表なので、そのような進め方や決め方には納得できない。
□菅原町長:これまでの経過については議会に報告し相談してきたが、議会からも、協議内容についてはある程度まとまってから表に出せる整理されたたたき台として出したほうが、住民からも意見が出やすいはずだ、との意見をいただいている。今日の段階になってこのような形で説明できるので、これでよかったのではないかと思っている。この結果、両町村が足並みをそろえて住民説明会を開催できるようになった。これでも、精一杯早い段階での説明会開催だったと思うし、このことで、これからは住民中心の議論に変えていける。
2町村合併で本当に大丈夫か
■町民:国から自治体の人口は最低でも1万人必要と言われている中で、合併しても5千人足らずの2町村合併で本当に大丈夫なのか。今後、地方分権で国や道の権限が市町村に降りてくる状況で、小さな規模の合併では受け止めきれないのではないか。
□町長・副町長・総務課長:国は、1万人ということは言っていない。数年前の第27次地方制度調査会で西尾勝教授が「人口は1万人程度がいいのではないか」と意見を言ったことが一人歩きしてきたと言う経緯がある。いま、第29次地方制度調査会で基礎自治体のあり方について議論を重ねており、その中で人口規模についても示される可能性はあるが、だからと言ってその人口規模を直ちに適用するとも考えにくい。合併後の人口規模は確かに大きいほど良いが、実際にいまそのような理想論を言っても仕方ないし、小さい規模とは言え今可能な合併のスタート台に立ったということを大切にして、走り出すべきだと考えている。
合併の目的を明確にする
■町民:名称も本庁舎も留寿都に譲るというのであれば、それまでして何故留寿都村と合併する必要があるのか、合併の目的を明確にして欲しい。
□菅原町長:合併の目的の最たるものが財政の健全化であることは、財政シミュレーションを見ていただければわかると思う。これは、両町村とも同じだ。町名の「ルスツ町」は妥協して出てきた案ではなく、サミットを通じてこれまで以上に国際的に有名になった「ルスツ」という名称の知名度や経済効果を、新町においても積極的に活用したいと言う考えに基づいている。
住民サービスの低下が心配
■町民:私は、合併後の「ルスツ町」という名称にあまり違和感はない。むしろ、合併によってなくなる行政サービスというのはあるのか、特に子育て関係の行政サービスが心配だ。
□加藤副町長:これからの合併協議で議論することになるが、それぞれ独自の行政サービスについてもなるべく残そうということになると思う。今あるサービスがなくなるというのは、あまりないのではないか。
職員数は住民ニーズとの兼合い
■町民:合併後の職員数の想定について説明があったが、合併にならなかった場合も想定すると、職員数はどこまで減らせるのか。
□加藤副町長:住民ニーズの満足度との兼ね合いの問題だ。現状の行政サービスを維持するなら、現在の職員数が限界と思っている。しかしこの限界状態であっても、これを維持するとなると単独では毎年5千万程度の基金取り崩しが必要になって、財政破綻は避けられない。
的確な情報公開と積極的な住民参加を基本に合併協議を
■町民:これまでの町の進め方に問題があったと言う意見が出されていたが、情報公開の進め方に問題があったと思う。しかし、過去のことばかり言っても仕方ないので、今後は積極的に情報公開を進めて欲しい。また、法定協議会で2名の公募枠を設定するということなので、公募で委員になる人にみんなの意見を反映するような進め方をしてほしいし、住民も積極的に会議を傍聴すべきだと思う。公募の募集はいつからになるのか。
□菅原町長・加藤副町長:法定合併協議会は住民参加が基本となっているので、委員として住民団体から4名、一般公募から2名、そして5名の議会議員も住民参加といえる。情報公開については、会議の公開や広報そして住民説明会いう形で進めたい。住民からの一般公募は、法定合併協議会の設置を議会が承認すればすぐ行う予定なので、8月29日の臨時議会で議決されると、9月1日に法定協議会が設置されてすぐ公募が始まり、9月の中ごろに選出された委員による第1回目の協議会開催となるのではないか。
住民説明会は、鈴川地区でも行われました。町の将来を大きく左右する合併論議には、住民参加による情報共有が不可欠です。町民も行政も議会も、それぞれの真摯な想いが互いにより深く理解しあえるような、そんな取組みを始めたい。そしてそのためにはあと一歩何が必要なのか。そのヒントが垣間見えたような、そんな住民説明会となりました。
※この記事は、「広報きもべつ」9月号の特集【合併協議のスタートラインに】と同じものです。