「ヨルダン通信」の15便が届きました
輪島さんから、「ヨルダン通信」第15便が届きました。
今回は、2年間の滞在期間のほぼ折り返し地点と言うことで、
これまでの総集編のようなレポートです。
改めて感じることですが、
ヨルダンの人びとと輪島さんの交流の様子がとても身近な出来事のようで、
異文化の人びとがこのように自然に心を通わすことから、
お互いの理解と信頼感が深まるのだろうと確信することができます。
戦争の絶えない現代社会ですが、
私たち一人ひとりにできることは、まだまだたくさんあると実感できます。
1年間の中で (フィー サナ)في سنة
私が日本を離れ、ここヨルダンに住むようになって1年以上が経過しました。
今回は私が体験した出来事や思い出、印象に残っていることをお話ししたいと思います。
私は昨年9月25日にヨルダンに到着しました。「開発途上国ってどんな感じなんだろう?中東の国ってどんなんだろう?」とドキドキでした。2か月間ほどアラビア語の学習とヨルダンについての学習のため等でヨルダンの首都アンマンに滞在していました。アンマンは本当に都会で、外見だけ見ていると「私は何をしにここに来たの?」と思うほど、旅行気分でした。交通ルールが悪く、車に乗っているとき以外は快適な生活を送っていました。
そして11月末、私の任地であるワディムサに引っ越しました。アンマンからムサまで向かう3時間は、砂漠しかなく「どんな所に住むんだろう?」とヒヤヒヤしていたのを思い出します。ムサの町はアンマンとは違い、100%モスラムです!町には頭から下まで真っ黒の服を着た人が多く、町もこじんまりとしていたため「これがボランティア!ここで頑張るぞ!」と自分に言い聞かせていたのを思い出します。
それでは順に私の大切な人たちや思い出の写真をお見せしたいと思います。
①アラビア語学校のアドナーン先生です。英語の先生でもあるため、休み時間等には英語でヨルダンについてのこと等詳しく話してくれました。この先生のおかげでムサの家を見つけることができたので、本当に感謝しています。遠くてなかなか会うことはできないのですが、連絡は欠かさずしています。
②私の家の近所。
毎日のように、お茶しています。私が疲れておじゃましないと・・・電話がかかってきます。風邪をひいて1日顔を見せないと・・・色々なものを持って訪ねてくれます。たまに「今日は一人で居たいのにー。」と思うことがありますが、一人でここに住み何かあった時に頼りになるのはこの方たちしか居ません。ですから呼ばれた時には行くようにしています。
半年が過ぎた頃には電話がないと私の方が「何で呼んでくれないの?」と思ってしまうほどになりました。
食事を御馳走になったり、ピクニックに連れて行ってくれたり、皆でアンマンまで行ったりと・・・ヨルダンの私の友達、姉妹です。
彼女たちも私のことをそう呼び、今から「ちえこが帰ったらさびしくなる。」と言っています。
③子どもたち。
ヨルダンの子供は元気が良すぎます。日本の子供達とは全然違います!!
学校で仕事をしていると「ムッ!」とくることもありますが、やはりかわいいです。私の心をいやしてくれるのは、やっぱり子供たちです。
④日本人には不思議な光景1。
毎日欠かさずお祈りのためにモスクに行っている人も多いですが、金曜はアラブ圏では休日ですのでこのようにモスクに入りきれない人々がお祈りのためモスクに来ます。ですから車も交通止めにして、道路までふさいで人々がお祈りします。
⑤日本人には不思議な光景2。
ムスラムの女性は外で肌を見せるのはハラーム(いけないこと)のため、1年中髪をヒジャーブ(スカーフ)で覆い、上から下まで覆っています。アンマンにはキリスト教の方がいたり、今の若い女性はヒジャーブを使用しない人もいるようですが、100%ムスラムの町ムサでは皆がそうです。
ヨルダンは本当に安全な国です。アルコロアーンの中に「盗みはいけない」と記載されてるようで、泥棒やすりは日本やほかの国よりとっても少ないです。又、人を招くことが好きな人々です。
ヨルダンのことは好きですが・・・・
1、大人も子供も「ゴミをそのまま道に捨てる」ことが多いです。私たち日本人はよく「アルコロアーンの中に”ゴミを捨てない”と書いてあったら良かったのに・・・」と言っています。
2、特に観光地では現地人プライスと観光客プライスがある。
初めは観光人と思われていたため、現地人の2倍3倍の値段(店やバス運賃等)でした。顔を覚えてもらった今は「ちえこはここの先生だから3JDだけど、あの人たちは観光客5JDにしたから、言うんじゃないよ。」と・・・こんな感じです。
3、女性がヒジャーブをしているためか?大声で話す。喧嘩しているように話をします。
4、これが一番の悩みなのですが・・・・100%ムスラムの町ムサでは、私をムスラムにさせたい人が沢山います。
「ちえこのことは大好き、でもムスラムでないから・・・。」
「ムスラムはとってもいい。仏教は死んだら火で焼かれる。誰がこの世界を作ったんだ?アッラーでしょ。」
「アッラーにお祈りしないのはハラーム(いけないこと)だ。」等・・・。
子供たちまでもが「何でちえこはヒジャーブ付けてないの?ハラーム!」と言ったりします。
「ヨルダンのこと、ムスラムのことは大好き、でも私は日本人、両親も仏教だから私もそうしないと。」と何度も言っているのですが・・・。
自分たちの宗教、国が一番と思っているのはとってもよいことなのですが、ムスラムでない私にもモスラム的暮らしを強制しようとするし、他の宗教や国を尊重しようとする姿がなく、残念に思います(特にムサは田舎なので都会のアンマンではこのようなことはあまりないようですが・・・)。
日本やほかの国のように自由に宗教を選ぶことは出来ないですし、100%ムスラムのムサでは仕方のないことなのかもしれませんが、何処に行ってもこの話になります。時々、怒りたくなるのですが、「みんな私のことが好きだからそうなんだ!」と思うことにしています。
開発途上国!ムスラム!
私が今まで生きてきて、経験してきたこととは違うことが普通にあります。生活習慣の違い、考え方の違い、宗教の違い。
悩みや苦痛は沢山ありますが、後少し!ここでしか出来ない体験が沢山あると思います。
どこの国にも良いところ悪い所があると思います。お互いの国、人、宗教を尊重しあえる仲になれることを望んでいるのですが・・・。
「ちえこは日本人で仏教だけれども、ちえこが好き!」そう言ってくれるのが私の近所です。後7か月悔いの残らないよう、ここでしか出来ない経験を沢山していきたいです。
輪島千江子(2009.2.22)
梅田 日時: 2009年02月22日 22:52
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