ヨルダン通信第20便:思い出たち

輪島さんから、「ヨルダン通信」の第20便が届きました。

ワディムサでの活動と暮らしが残すところあと1ヶ月となって、
ワディムサやヨルダン、近所の人たちに対する輪島さんの熱い想いが、
文字の間からほとばしるような通信です。
読んでいるうちに、こっちまで胸に熱いものを感じてしまいます。

特に心に残ったフレーズは、

“・・緊急の際に頼りになるのはJICAではなく、近所の人なのです・・”

というところ。
JICAのスタッフも思わず苦笑しながら、でもきっととてもうれしくなるような、
そんな輪島さんの活動の成果が伺えます。

あともう1回ほどで「ヨルダン通信」は終刊になるのでしょうか。
楽しみ半分、寂しさ半分の「ヨルダン通信」になってきました。

思い出たち زكريات (ズィクラヤート)

喜茂別町の皆さんお元気でしょうか?私は1か月前の帰国に備え、忙しい毎日を過ごしています。

今年のラマダンは8月22日から始まりました。ラマダンは、年に10日ほど日にちが早まるため、ヨルダン滞在中に3度もラマダンを経験することになった私です・・・。

6月中旬から8月中旬までの長い夏休み期間には、ムサの幼児園教師のための「制作見本パンフレット」を作成したり、特殊学級の先生を目指している専門学校生に壁絵や製作を紹介する等本当に充実した毎日を過しました。
私のことを知っている方は「家にも来て。」「あれの作り方を教えて!」などなど・・・・時間が足りない毎日でした。

家から一歩外を出ると「ちえこ、ちえこ」と子供たちが寄ってきます。町に買い物に行く間も、遠くの方から「ちえこー」、町を走ってる車の中から「ちえこー」、店の人が「ちえこケイファハールカ?(今日の調子はどうだい?)」と、どこでもいつでも外を出るとこんな感じです。
悲しい日や腹が立っている日には「またかよー」と腹立たしく思う時もありましたが、これもまた、ここムサの人との交流を大切にしてきた証であるし、何よりも私を受け入れてくれている証拠だとも思っています。最近では町へ買い物に行く間に知っている人が1人か2人しか会わないとかえって寂しい気持にもなっているのです・・・。


それでは今回はヨルダンでの思い出・私の好きなヨルダン(特にワディムサ)を伝えようと思います。

ちょっと話は違うのですが、実は以前私はオーストラリアに長期滞在していたことがあるのですが、その時私がいつも考えていたことは・・・・「語学を学習に来たんだから、日本人とつるんでいるより出来るだけオーストラリア人の中に入ろう!」と思っていました。そのように言動していると、いつの間にか話を聞く力、話をする力は語学学校の人たちより強くなっていました。もちろん、毎日机に向って勉強している人が得意とする、書く力、読む力はダメでしたが、英語圏で生活していくためにに必要な会話力を身につけることができました。

そんなわけで、私がここヨルダンに来ても実行していることは、「日本人との付き合いは最低限にし、ヨルダン人と付き合おう、そうすることで語学は上達するだろうし、本当のヨルダン人が見えてくるかもしれない」と・・・・。そうしているうちに私の親友はヨルダン人だけになってしまいました・・・。これは本当に良いのか?悪いのか?わからないのですが、彼女たちは私のことを姉妹のように接してくれます(お客さん扱いではないので時にはこちらが不機嫌になることもあるのですが・・・{服を貸してー、冗談だけどバシバシはたかれる、予定なしに家に来る等)。
でもムサのような小さな町(アンマンから離れている町)では緊急の際に頼りになるのはJICAではなく、近所の人なのです。そう心に言い聞かせ、近所との生活を大切にしているうちに・・・職場や私生活で嫌なことがあると話にいき愚痴を聞いてくれるのは彼女たち、一緒に泣いた時も幾度かありました。又、楽しくて大はしゃぎするのもいつも彼女たちと一緒です。私が家に居てちょっとでも暇になると行くところは彼女たちの家、疲れている時はそこで横になり一緒にテレビを見たり・・・。

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オーストラリアでも本当に信頼でき合える親友が出来、彼らとは10年以上の付き合いをしています。日本に来てくれたり、ここヨルダンにも来てくれました。初め私は、ヨルダンで本当の友達が出来るのかがとても不安でした。・・・というのはヨルダン人は自分の宗教以外の人を区別するところがあるからです。今でも「ちえこ、ムスラムはいいのよ」っと言い、私をムスラムにさせたがる人は多いのですが、私の親友(彼女たちは)、初めは勧誘の毎日でしたが、今では何も言いません。「日本人だけど、ムスラムじゃないけど、ちえこが好き」と言ってくれます。

私も彼女たちのことが大好きですが・・・今だに慣れないことは(女同士なのに)「ILOVE U」とか投げキッス、子供のように頬にキスをしてくることです・・・。愛情の証拠ですが、ちょっと引いてしまいます。

今回は私の好きなヨルダンを紹介します。
①ヨルダン料理はとってもおいしいです。その中でも私の大好きな料理は・・・シュルバット バーミア(おくらのスープ)です。おくらは1KG200円位で買えます。おくら、肉、トマト、にんにく、マジーだけなのですがとっても美味しいです。

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その他のヨルダン料理も紹介しましょう。

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マンサフ。冠婚葬祭には欠かせない料理です。羊の肉、ジャミードと言う日本では見たことのないヨーグルトを入れ煮込んだ料理です。白いご飯にかけ食べます。日本人はこの料理が苦手な人が多いようですが、道産子の私は羊肉が大好きなので大好きな料理の1つです。

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マグルーバ。アラビア語で「ひっくり返す」と言うこの料理は、なすび、カリフラワーを素揚げし、煮込んだ鶏肉とお米を混ぜ合わせ炊き込んだものです。日本の炊き込みごはん、チャーハン、ピラフのような感じですので日本人でこの料理が嫌いな人は聞いたことがありません。

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モロヘイヤスープ。これも乾燥又は生のモロヘイヤを鶏肉の煮込んだスープに入れるだけ(お好みでにんにく、玉ねぎが入っています)の
料理なのですが、おいしいです。

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実は私は果物嫌いなのですが・・・ヨルダンのサボル=サボテンの実はとても美味しいです、ヨルダンに来て初めて食べたのですが、やみつきになります・・・。今時期しか食べれない果物です。ボックスいっぱいで300円ほどで買えます。

②好きな人・・・は、何と言っても近所の彼女たち!
本当にいつも一緒でした。以前は「ちえこが2年で帰ってしまうと私悲しい」と言い目に涙を浮かべられても、実は「まだまだ先は長い」と思っていたのですが、この頃はなるべくその話を私から避けるようにしています。…と言うのは、この頃は私も一緒になって泣きだしたい気持ちになるからです。

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③夫婦仲がいい!助け合いの気持ちが大きい!いつでも「アハラン ワ サハラン(ようこそ、welcome)」
・本当に夫婦仲がとってもいいです(コーランの中にも「仲良くしなさい」と記載されてるようです)。
・出来ない事は(本当は出来る時もあるのですが)、人に聞く、皆で助け合います。プライドの高いヨルダン人ですが
これに関しては日常茶飯で「手伝ってー、出来ないの。お願い。」と言っています。
・ヨルダン人はいつでも「アハラン ワ サハラン」です。知っている人に会うと、「お茶しにおいで」、「明日結婚式あるからおいで」。家に遊びに行くと「昼食一緒にいかが(実際は食べきって無い場合もあるのですが)」「お茶どうぞ」と言った感じです。とってもフレンドリーです。

本当にあっという間の2年間でした。「毎日を充実して過ごした」、「現地の人に溶け込み 異文化を理解し合えた」と胸を張って言える活動期間でした。残りの1か月は涙の毎日だと思いますが、思い出を沢山作って帰りたいです。

輪島千江子(2009.8.24)